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ゼンマイ式振り子時計の修理-① [お仕事]

4月18日愛知時計のゼンマイ式振り子時計の修理をしています。

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この時計はゼンマイが解けてパワーが少なくなったら、振り子の長さを替えて時間を正確に刻むような仕組みがついています。紫色の部分です。

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この仕掛けで、どの程度補正されるのかは不明です。

今回の修理箇所を上げていきます。

①時刻系の歯車のコハゼバネが破損しているので、ゼンマイが巻けない。

②時打ちの棒リンが、2本のうち1本が折れて紛失。

③歯車の入る穴が摩耗して楕円になっている。

④歯車のホゾが、傷ついたり汚れている。

⑤全体に油が変質して汚れ、乾燥している。

さて、今日は①と②を直しましょう。

①の修理は分解して歯車を取り出すために、ゼンマイを針金で縛ります。

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次に、分解して歯車を取り出し、破損した針金を取り除きます。

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新しい針金を取り付けます。

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二つを比べてみましょう。

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右が修理した歯車で、左が壊れていない時打ち歯車です。

太さが0.6ミリのスチール棒で作りました。

②の棒リンの修理です。

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本来は2本あるはずが、1本だけです。

部品取りしていた、別の時計の棒リンを取り付けます。

取り付けネジを外して、3ミリの穴を開け、棒リンを差して、半田付けします。

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穴の位置が少しずれましたが、この程度は取り付けて修正すれば大丈夫。

もっと大切なのは、残っている棒リンとの音色が合い、ハーモニーするかどうかです。


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取り付けて、鳴らしてみましたが、ほぼハーモニーしています。


あとで微調整が必要ですが、今回はこれで良いとしましょう。

取り付けネジが強く閉まらないので、ネジ穴に細い木を入れて強く締めましょう。

半田作業中に、あついままの棒リンが手に当たり、少し火傷をしたので、今日の作業はこれで終わり。

痛みが取れたら続きをしましょう。(笑)

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常盤万作

骨董市で時計を落札する事が有ります。
置時計ですが、クオーツでない物は楽しいです。
正確に動き出すものも有ります。
昭和の時計は、音が優しいですね。
by 常盤万作 (2023-04-20 11:33) 

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