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33年前の船舶時計の修理 [お仕事]

5月9日久々に親子時計タイプの船舶時計の修理が、2台来ました。時計の裏に1987年製造とありましたので。33年前の時計です。船の時計の修理は出向日時が決まっているので、納期に間に合わせるのが大切です。しかし、今回は親子時計なのに、子時計だけが持ち込まれているので、修理完成後の動作確認が出来ません。超特急で修理してお渡ししました。

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時計を壁に2か所ねじ止めしています。上下が逆さまに写っています。

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針を外すと、ムーブメント(機械)を止めるネジが見えます。

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先がとがったヤットコでも外せますが、専用の工具があります。

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これを使うと、文字板に傷をつけるリスクが少なくなります。

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文字盤とムーブメントは、両面テープや接着剤で、軽く固定されています。子時計の構造は簡単です。

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33年前の機械ですが、すでにプラスチックが使われていますネ。

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部品はこれらと、モーターの部分だけです。30年もたっているので、汚れがこびりついているので、爪楊枝などでこすって落とします。洗浄にはベンジンを使用しました。

簡単な構造ですが、使った工具や油です。

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マイナスのドライバーは、文字盤からムーブメントを外す時や、時針を外す時にコジルようにして使います。

グローブオイルは、当店で70年愛用しています。ガラスやケースは、船舶用にはグラスターを使用します。

ルーペは歯車の歯先や軸を調べます。オレンジ色の細長い刷毛は、人毛を使用しています。毛先がすり減るとオレンジ色の軸を削って使いますが、根元まで毛が入っているので50年以上使えます。最近はこんな修理が減ったので、200年以上は使えそうです。プラスドライバーは、1番と2番を使いました。


親子時計の原理です。

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子時計の構造は単純です。

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子時計を動かす電圧は、24Vで電気工事の資格が無くても、配線工事が出来ますが、親時計の構造や配線の長さにより、電線の太さで、設置できる子時計の数が決まります。






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